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鈴木龍汰特任助教の国際共著論文が、英国王立化学会が発行するPhysical Chemistry Chemical Physics(電子版2023年4月19日付)に掲載されました。

プレスリリース
2023.5.18

 グローバルイノベーション研究院の長津雄一郎教授、鈴木龍汰特任助教、インド工科大学ローパー校数学科のManoranjan Mishra教授からなる国際共同研究チームは、2種類の液体が完全には混ざらない「部分混和性(※1)」を利用した流動実験において、流体力学的な不安定性(※2)(2種類の粘度の違いで引き起こされる2液体間の界面の変形)が抑制されることを世界で初めて発見しました。これは部分混和性に由来して生じる相分離の際に、液体の流れが自発的に発生するためであり、完全に混ざる「完全混和(※1)」やまったく(ほとんど)混ざらない「非混和(※1)」ではみられない現象です。本研究チームはその自発的な流れの方向を制御することで、2液体の間の不安定性(変形)の抑制に成功しました。
 地層からの石油回収プロセスや地層へのCO₂圧入プロセスでは、液化もしくは超臨界CO₂と水や石油は部分混和性になっていることがわかっており、本成果は、部分混和性を利用した当該プロセスの新たな制御法の創出へ寄与することが期待されます。また、本成果は化学熱力学と界面流体力学の領域横断的な共同研究で達成しました。

本研究成果は、英国王立化学会が発行するPhysical Chemistry Chemical Physics(電子版2023年4月19日付)に掲載されました。
論文名: Experimental demonstration on suppression of viscous fingering in a partially miscible system
著者:Kaori Iwasaki, Yuichiro Nagatsu, Takahiko Ban, Jun Iijima, Manoranajan Mishra, and Ryuta X. Suzuki

日本経済新聞(電子版2023年5月16日付)

東京農工大学プレスリリース

長津雄一郎教授・鈴木龍汰特任助教 研究室WEBサイト

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