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◆講演者:Dr. Yannis Korkolis (ドイツ、ドルトムント工科大学、教授)
◆講演タイトル:”An overview of metal forming research at the Institute of Forming Technologies and Lightweight Components (IUL) at the Technical University of Dortmund, Germany”
◆日時:2025年2月10日(月) (14:00~15:15)
◆会場:東京農工大学 小金井キャンパス 工学部講義棟 1 階 L0017 講義室、Zoom
◆言語:英語
◆開催担当者:グローバルイノベーション研究院・工学研究院 桑原利彦(グローバルイノベーション研究院 エネルギー分野 ポンサトーン・ラクシンチャラーンサク チーム)
◆開催案内
◆参加人数:学内10人、学外(オンライン)18人
講演概要
ドルトムント工科大学の金属成形研究は、1972年の機械工学部の設立にさかのぼり、それ以来、極めて重要な研究機関となっている。研究所には、75人の教授(2人の名誉教授)、3人のチーフエンジニア、25人の博士号を持つ研究者、35人のBSおよびMSの学生、12人の技術および管理スタッフを含む約80人のスタッフが在籍する。その研究活動は3つの分野に分類される:バルク材の成形加工,板・管・ロール成形,そして新しい成形加工技術である。バルク材の成形加工分野では、軽金属の熱間押出成形研究があり、冷間鍛造と同様に研究所の研究の中核を担っている。その他の研究プロジェクトとしては、スウェージング、伸線、ロールボンディングなどがある。板・管・ロール成形加工分野では、材料の高温処理とホットスタンプが活動の中核をなす。順送金型でのテーラーメイド成形とホットスタンプ、チューブ・ハイドロフォーミングとホットスタンプの組み合わせ、高強度材料からのチューブや長尺形材の曲げ加工などが研究されている。新しい成形加工技術の分野では、高速成形、インクリメンタルフォーミング、スピニング、塑性変形による接合、金型設計やハイブリッド構造の製造における積層造形アプリケーションなどのプロセス研究がおこなわれている。また横断的な研究分野として、材料の変形径路が成形による損傷に影響を与え、それが製品性能に及ぼす影響に関する研究もおこなわれています。成形工程が異なると、部品が正常に成形されたとしても,疲労寿命などの特性が大きく異なることが明らかにされている。材料の成形加工と製品性能を統合して、その全体像を一貫して研究・解明することは、製品設計において今後ますます重要な研究課題となり、まさにパラダイムシフトになるであろう。上記の研究活動を支えるものとして、金属薄板の面内せん断試験などによる材料特性評価試験機(機械的および金属組織学的)を備えた研究施設も付置されている。本講演により、東京農工大学を始めとする日本国内の大学や企業とIULが相互に関心のある研究プロジェクトについて議論を深め、加工技術上の研究課題につて、今後の共同研究を深化させることができればよいと考えている。
質疑応答では、スマートモビリティに関連してどのような研究がおこなわれているかとの質問があった。バッテリーパックの衝撃安全性に関する研究やアルミニウムのリサイクル技術に関連する研究が実施されているとの回答があった。
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