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◆講演者:Dr. Nicky Wybouw (ベルギー、ゲント大学、准教授)
◆講演タイトル:”Unravelling the mechanisms of hybridization in tetranychid mites”
◆日時:2024年12月10日(火)(16:30~17:30)
◆会場:東京農工大学 府中キャンパス 2号館 1階 多目的講義室、Zoom
◆言語:英語
◆開催担当者:グローバルイノベーション研究院・工学研究院 一川 尚広(グローバルイノベーション研究院 食料分野 福原チーム)
◆開催案内
◆参加人数:40人
講演概要
ゲント大学のNicky Wybouw先生をお迎えし、GIR公開セミナーを開催した。Wybouw先生は、進化生物学分野の新進気鋭の研究者であり、主に節足動物と共生細菌、植物および農薬との相互作用に関する研究を進めている。本セミナーでは、特に生態学的相互作用と共生細菌によって引き起こされる形質とゲノムの進化に焦点を当てて、「ハダニ科のダニにおける交雑メカニズムの解明」という題目で、産雌性単為生殖を行う節足動物の生殖的障壁の役割と機構について、ハダニ類をモデルとした最近の研究成果について解説いただいた。
Wybouw先生は、ヨーロッパ全土の数種のハダニ類の野外個体群をサンプリングし、研究室で多数の遺伝子型の個体群を確立されました。まず、これら個体群を用い、分子生物学、個体群生物学および理論生物学の手法を統合しは、交雑するダニの分岐における交尾行動に関する研究成果について紹介していただいた。また、使用したハダニ種は、細胞質不和合性を引き起こす異なる型のWolbachiaを保有していることから、多型感染が交配後の隔離におけるさらなる変異軸をどのように追加するのかについても紹介していただいた。これらの知見は、進化生物学者を魅了し続ける初期の種分化について、より深い理解をもたらすことが期待できる。
公開セミナーはハイブリッド形式で開催し、会場およびオンラインの参加人数は、それぞれ22名および18名だった。オンラインでは海外からの参加者も数名いて、これは、Wybouw先生の研究は世界的に注目されていることを示す。セミナー前には、開催担当者やその他の本学教員の研究室で見学ツアーのほか、個別ディスカッションや野外サンプリングを行った。また、セミナー終了後には、学生、ポスドクおよび教員らによる総合的なディスカッションや懇親会があり、今後の国際共同研究に向けた非常に有意義な一日であった。
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