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◆Dr. Mauro Rossi (イタリア、イタリア国立研究評議会、リサーチダイレクター)
◆講演タイトル: “High fat diet-wheat gliadin interaction and its implication for Obesity and Celiac Disease onset: in vivo studies”
◆日時:2023年5月11日(木)
◆会場:東京農工大学 府中キャンパス 1号館 1階 1-11号 講義室、Zoom
◆言語:英語
◆開催担当者:宮本 潤基 准教授(グローバルイノベーション研究院 ライフサイエンス分野 川野チーム)
◆開催案内
◆参加人数: 40名
講演概要
Dr. Rossi (National research council of Italy)をお迎えして、GIR公開セミナーをハイブリッド形式で開催しました。Dr. Rossiは長く粘膜免疫学を研究の中心に据え、特に消化器疾患の一つであるセリアック病に関する基礎研究から橋渡し研究まで精力的に研究を進められている。今回のセミナーでは、最初に、脂質と生体調節機能に関する内容を、非常に基礎的な部分から分かりやすく解説し、その後、ご自身の研究内容を交えて、脂質の有する様々な生理機能について解説いただいた。また、講演タイトルにもあるように、生体内における脂質だけでなく、食事としての脂質(食用油)と肥満や生体恒常性維持及ぼす影響についても非常に分かりやすく説明いただいた。
その後、Dr. Rossiが専門とされるセリアック病に関しても詳しく説明いただいた。特に、セリアック病は我が国においては非常に稀な疾患の一つであるため、初めてその疾患名を耳にする聴講者もいるようでしたが、非常に分かりやすく且つ、簡便にセリアック病について解説いただき、その後、これまでのご自身の研究内容を含めた様々な研究を紹介していただいた。
最近では、我が国においても、食の欧米化に伴い、セリアック病患者が増加しつつあることが明らかにされている。また、欧米においては、肥満の病態とセリアック病に関する病態が複合的に絡み合うことでこれまで明らかにされていない稀有な病態についても報告されて始めている。そのような背景の中、本研究プロジェクトを皮切りに、講演者の研究室と開催担当者の研究室における肥満×セリアック病を標的とした食事介入や治療基盤の確立を目的として今後、推進していく新しい研究プロジェクトについても紹介していただいた。セミナー後のディスカッションでは、教員だけでなく学生からの英語の質問も受け取ることが出来、Dr. Rossiが学生向けに分かりやすく説明してくれた証左である。時間の関係上、少ない質問でセミナーは終了したが、その後、個別に質問をする学生もおり、非常に有意義なセミナーであった。
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