エネルギー・ポンサトーン研究ユニットでは、Dr. Mathias Lidberg(Chalmers University of Technology・スウェーデン)をお迎えして、公開セミナーを開催した。
Lidberg先生は、車両運動性能向上のための統合的シャシー制御に関する研究等において多くの業績を挙げられており、本セミナーでは、自動車の運動制御と電動化の最新の研究成果についてご講演いただいた。
Overview of Chalmers Univ. of Technology:大学の基本情報およびコア・コンピテンシー6分野(エネルギー、健康、交通、情報・IT、生産、材料)、Fraunhofer-Chalmers Research Centre for Industrial Mathematics (FCC)の活動状況、特にVehicle Dynamics分野(路面・タイヤのモデル化、騒音・乗り心地の評価、連結車の運動特性解析など)。また、産官学連携研究センターとしてのVehicle and Traffic Competence Center, SAFER、付属の研究施設Test environment for Active Safety system, “AstaZero” などの紹介もあった。
Direction Sensitive Locking Differential (DSLD): 車両のデファレンシャルギヤの作動を自由自在にできるような機構を開発し、滑りやすい路面上で、緊急回避相当のダブルレーンチェンジ場面において車両挙動を安定化させることができ、車速80km/hで、ドライバおよび操舵ロボット系を用いた実車実験の最新結果と動画を見せていただいた。驚くほど良い運動性能があることを説明していただいた。制御手法、制御則について活発な議論が行われた。