メニュー
◆Dr. Yves L. Janin (フランス、サン国立自然科学博物館/ フランス国立科学研究センター、主任研究員)
◆講演タイトル: “Two chemical stories, contributions in antiviral and bioluminescence research”
◆日時:2022年11月22日(火) 14:00~15:00
◆会場:Zoom, 小金井キャンパス 小金井キャンパスL0013
◆言語:英語
◆開催担当者:黒田 裕 教授 (グローバルイノベーション研究院 ライフサイエンス分野 黒田裕ユニット)
◆開催案内
◆参加人数: 30 名程度(うちオンライン5名)
講演概要
今回はYves L. Janin先生をお迎えしてGIR公開セミナーを開催した。 Janin先生は有機化学(複素環の合成)を専門にしており、多くの化合物を合成し、ライブラリー化している。取り分け、最近は化合物ライブラリーの探索から得られた医薬品の開発研究にも力を入れている。今回のセミナーでは、抗ウイルス剤探索ツールの合成から、これらのスクリーニングの過程で見つかったヒット化合物から生じる本格的な構造活性相関研究まで多岐にわたった研究の紹介をしてくれた。また、最近想定した強力なヒトのジヒドロオロチン酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)の新規ファミリーの紹介とそれがもとになった国際研究の紹介もあった。これらの研究は学術論文のみならず特許にもなっている。
また、同氏は生物発光を利用したレポーター蛋白質の設計に焦点を当てた研究も精力的に進めている。これには、酵素・基質構造と生物発光の活性相関の解析にとどまらず、ルシフェラーゼの結合部位の構造に基づいて化合物であるルシフェリン基質を改良し、溶解性や活性を向上させたアナログの合成にも成功しており、幅広く研究を進められている。講演では、以上の研究について詳しく解説していただいた。質疑応答では、受講者から多くの質問があり、教員だけではなく多くの学生に刺激を与える有意義なセミナーであった。
なお、Janin先生は滞在中に大学院生を対象とした有機化学、合成化学の講義を2回担当される予定である。さらに、同氏が合成したルシフェリンを気質に用いて、ガウシアルシフェラーゼの機能を調べる共同研究の研究成果を同氏が本学滞在中にまとめる予定である。さらに、本研究室で作製した組換新型コロナスパイク蛋白質を用いて同氏の化合物ライブラリーをスクリーニングする研究の準備を同氏滞在中に進める。
このページの上部へ