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◆講演者、講演タイトル
・Dr. Sonoko D. Bellingrath-Kimura (ドイツ、ライプニッツ農業景観研究センター (ZALF) 、第二領域・土地利用とガバナンス長・教授)
“Frontiers in soybean cropping system in Central Europa:- For legume based site specific cropping systems to meet the SDGs –”
・Dr. Gary Stacey (米国、ミズリー大学、 Division of Biochemistry、教授)
“Soybean improvement in the era of CRISPR/Cas9”
◆日時:2022年10月29日(土)
◆会場:Zoom
◆言語:英語
◆開催担当者:大津 直子 教授 (グローバルイノベーション研究院 食料分野 大津ユニット)
◆開催案内
◆参加人数: 110名 (会場20名、オンライン90名)
講演概要
本セミナーは、内閣府ムーンショットプロジェクト目標5による国際ワークショップThe First International Symposium for the future Agri/Food Technologyの一部として行われた。本プロジェクトは、変動する環境の下で、ダイズ栽培を向上させることを目的としている。
Bellingrath-Kimura教授はまず、ドイツ全域の降水量や気温の推移を示し、北東部の乾燥した地域は特に作物栽培にとって難しい土地っであることを話された。そのような環境で高い窒素固定活性を維持できる土着の根粒菌が重要であり、農工大がドイツ土壌から単離選抜した根粒菌株の接種が、ZLF圃場における試験で、ダイズの収量を向上させることを示された。また、同一圃場内でも土壌の養分や水分の状態にばらつきがあることを示し、これを把握するためのIT技術について説明された。
Stacey教授は、アメリカでのダイズ栽培の状況について説明した後、教授が行ったダイズ全ゲノム配列解読や、Fast Neutronによる変異株ラインの作成プロジェクトいついてお話しされた。その後、CRISPER/Cas9システムによるゲノム編集を用いた、ダイズ育種について説明された。脂肪酸合成経路の遺伝子をターゲットとし、トランス脂肪酸が少ないダイズの作成や、ダイズに不足するメチオニン
を増加するために、フィードバック制御がなされる配列をターゲットとした実例について話された。またゲノム編集により種子を大きくする技術について紹介された。
国内外から第1戦で活躍する研究者が集うワークショップであり、発表後における議論の他、休憩時間にも議論や交流が行われ、非常に充実した会であった。
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