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イベント報告

【2022.2.28 GIR公開セミナー報告】 “Sex change and sexual lability in fishes”

2022.3.1

◆Dr. John Godwin (米国、ノースキャロライナ州立大学 、Department of Biological Sciences、教授)

◆講演タイトル: ”Sex change and sexual lability in fishes”

◆日時:2022年2月28日(月)

◆会場:Zoom

◆言語:英語

◆開催担当者:渡辺 元 教授 (グローバルイノベーション研究院 食料分野 渡辺チーム)

開催案内

◆参加人数: 8名 後日google classroomで配信

講演概要

今年度も昨年に続き新型コロナウイルス感染拡大のため、Dr. John Godwinを本学にお迎えすることができなかったので、Zoomを用いたオンライでのセミナーを開催した。今年の講演では魚類の性転換と性の不安定性のメカニズムについて、最近の成果を交えてわかりやすく紹介していただいた。

魚は、環境的な性決定を含む非常に多様な性決定メカニズムを示し、温度と社会的関係性の両方が、個体が雌になるか雄になるかを決定する重要な要因となる。社会的関係性により雌から雄への機能的な性転換を示すカリブ海のブルーヘッドベラと、性決定が温度の影響を受けるサザンヒラメの2種を用いたフィールドベースの研究が紹介された。環境要因の性決定反応の生体内における変換は、何十年にもわたる研究にもかかわらず、よく理解されていないままだが、いくつかの基本的な原則がこれらの研究から明らかになりつつある。性腺と脳でのエストロゲン産生と内分泌ストレス反応の両方が、保存された性決定経路への影響を通じて環境による性決定を導く上で重要な役割を果たしているようである。これらの応答のメカニズムは、性が環境条件にどのように適応できるかについての魅力的な例と、表現型の可塑性をより一般的に研究するための有用なシステムを提供する。

海洋に浮遊するマイクロプラスチックが、エストロジェン作用をもつ様々な化学物質を含むことが明らかにされており、地球環境の温暖化と相まって、特にヒラメ類などの底生生物の性分化のメカニズムに大きな影響を与えうることをわかりやすく説明していただいた。

今年度は参加者が少なかったものの、大学院学生から英語で質問があり、大変有意義なセミナーとなった。

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