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イベント報告

【2022.3.11 GIR公開セミナー報告】 “Virus-induced gene silencing: An in-depth evaluation of its power and limits for functional genomics studies”

2022.3.14

◆Dr. Richard S. Nelson (米国、オクラホマ州立大学、Department of Entomology and Plant Pathology、客員教授)

◆講演タイトル:”Virus-induced gene silencing: An in-depth evaluation of its power and limits for functional genomics studies”

◆日時:2022年3月11日(金)

◆会場:Zoom

◆言語:英語

◆開催担当者:佐々木 信光 准教授 (グローバルイノベーション研究院 ライフサイエンス分野 佐々木チーム)

開催案内

◆参加人数: 22名 後日google classroomで配信

講演概要

オクラホマ州立大学のRichard Nelson博士をお迎えし、Zoomを使ったGIRオンラインセミナーを開催した。22名の参加があった。

Nelson博士は、Samuel Roberts Noble Foundationで長年PIとして、蛍光顕微鏡を用いた植物ウイルスのイメージング解析や外来遺伝子の導入を目的とした新規ウイルスベクター開発を中心として植物病理学分野で活躍し、米国植物病理学会のウイルス委員会の委員長および多くのジャーナルのエディターやレフェリーを経験されている。現在は、オクラホマ州立大学で客員教授として講義を担当される一方で、多くの論文のレフェリーをこなしている。

Nelson先生からは、2021年に報告された論文の内容を中心に、ウイルス誘導性ジーンサイレンシング(VIGS)技術を用いた遺伝子の機能解析の有用性と問題点について話題を提供していただいた。Nelson先生ご自身が研究を進めているブロムモザイクウイルスのベクターを例に挙げて、VIGS技術の5つのメリット、(1)一過性かつ迅速性、(2)安価で手間がかからない、(3)複数の組織に有効、(4)単一遺伝子あるいは遺伝子ファミリーの発現抑制が可能、(5)ゲノムワイドなトランスクリプトミクス解析との組み合わせが可能について解説していただいた。さらに、VIGS技術の注意点についても、(1)ベクターの長所と短所の理解、(2)適切なコントロールベクターの使用、(3)標的遺伝子配列の選定、(4)ベクター内の挿入配列の向き、(5)挿入配列の長さに分けて詳細に解説していただいた。

セミナー後には学生を含めた参加者との非常に活発な質疑応答があり、予定時間を1時間過ぎて終了するほどであった。セミナー終了後には、GIRメンバーとの話し合いの場をもつことができ、今後の研究への取り組み方を確認した。

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