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イベント報告

【2020.3.3 GIR公開セミナー報告】”Biomass Utilization for Energy, Food and Water”

2020.3.10

講演者 

Dr. Naoko Ellis (Professor, Chemical and Biological Enginieering, The University of British Columbia (UBC), Canada)

◆日時:2020年3月3日(火)

◆会場:東京農工大学 BASE本館2階 リーディングセミナー室

◆言語:英語

◆開催担当者:荻野 賢司 教授 (グローバルイノベーション研究院  ライフサイエンス分野 荻野チーム)

◆参加人数: 15名 後日google classroomで配信

開催案内

講演概要

Naoko Ellis教授をお招きして、GIR公開セミナーを開催した。同教授は、カナダ、British Columbia大学(UBC)において、炭素税の適用を意識した、低炭素社会、持続可能な社会システムの実現のための様々なアプローチに取り組んでいる。最初に、UBCの概要の紹介と、所属するUBCクリーンエネルギー研究センターの9つの研究クラスターを紹介された。ここでは、UBC Farmなど農学系の研究も行っており、本学との幅広い連携が可能であることを述べられた。実際の研究プロジェクトとして、カナダの豊富なバイオマス資源を利用し、エネルギー、環境、材料等、様々な分野に展開している研究の概要を述べた。最初に、エネルギー応用として、ガス化・オイル化、炭化(Biochar)製造パイロット試験プラントの設計、建設とその利用、ガス化等の反応システムの設計概念、試験プラント化の実例を紹介した。非常に大きな規模のパイロットプラントで、日本の大学では想定できない規模のプラントを稼働させている。
次に、製造したバイオオイル、バイオチャーの応用研究として、オイルを高機能材料原料に応用するための高品位化、バイオチャーの水処理への応用(浄水中に含まれるセシウムの吸着等への応用)を紹介した。セシウムの吸着に適した処理条件の系統的な展開など、多面的な研究報告をされた。
最後に、UBCと本学の共同研究課題の可能性として、バイオマス、エネルギー、食料、水など多面的な分野で共同研究が可能であることを紹介された。(実際に、農工両研究院に訪問し、UBCとの多面的な連携の可能性を議論している。
講演終了後の質疑も、感染対策で、参加者を限定して実施したが、プラントや、バイオチャーを利用した水の浄化システムに関し、多数の質問があり、質疑は30分ほどに及んだ。非常に核心に付く質問が出たため、公開用のビデオ収録を打ち切って議論を行った。突っ込んだ内容で、大変、深い、有意義な議論が行えた。

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