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2020.3.25
講演者
Dr. Manoranjan Mishra (Associate Professor, Department of Mathematics, Indian Institute of Technology Ropar, INDIA)
◆日時:2020年3月18日(水)
◆会場:東京農工大学 小金井キャンパス 工学部講義棟 L0012室
◆言語:英語
◆開催担当者:長津 雄一郎 准教授 (グローバルイノベーション研究院 ライフサイエンス分野 田川チーム)
◆参加人数: 11名 後日google classroomで配信
◆開催案内
講演概要
Manoranjan Mishra先生をお迎えして、GIR 公開セミナーを開催した。Mishra 先生は、流体力学不安定の数値計算、理論数学の専門家で、特に、粘性由来による流体力学不安定問題いわゆるViscousfingering問題の数値計算、理論数学分野で世界を牽引する、中堅の(44歳の)研究者である。今回のセミナーでは、タイトルにあるように、混和性Viscous fingeringダイナミクスの制御について解説頂いた。
Viscous fingeringは流体力学的不安定性の1つであり、粘性の低い流体を多孔性媒体内での別のより粘性の高い流体に置換において、観察される。さらに、2つの異なる流体の界面での不安定性は、ポリマーフラッディングなどの油回収プロセスの強化にとって依然として大きな課題である。また、この不安定性
は、クロマトグラフィー分離プロセスでの分離効率に悪影響を及ぼす。一方、乱流システムおよびマイクロ流体デバイス内での非混合での混合を改善する可能性がある。応用によっては、安定した流体界面または不安定な流体界面のいずれかが望ましいという事実があり、界面のViscous fingeringの不安定性を制
御は、デザインとテクノロジーに不可欠である。このような流体-流体系の不安定性の制御メカニズムは、基礎となる流体や多孔質媒体のさまざまな物理化学的特性を操作することで実現できる。この講演は、次の3つの側面、多孔質媒体への液体吸着の可能性、移流と拡散の競合、およびVFを制御する化学反
応によるViscous fingeringの制御に関して講演者による研究成果を中心に解説した。
講演会最後には聴衆からの質問が多数あり、教員のみならず多くの学生に刺激を与える非常に有意義なセミナーであった。
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