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イベント報告

【2019.12.16 GIR公開セミナー報告】”Chassis-Independent Recombinase Assisted Genome Engineering Enables Rapid Activation of Secondary Metabolite Biosynthetic Clusters in Undomesticated Bacteria”

2019.12.23

講演者 Dr. Yasuo Yoshikuni (DNA Synthesis Science Program, The U.S. Department of Energy Joint Genome Institute, Lawrence Berkeley National Laboratory, U.S.A.)

◆日時:2019年12月16日(金)

◆会場:東京農工大学 小金井キャンパス 11号館5階 L1153

◆言語:英語

◆開催担当者:新垣 篤史 准教授 (グローバルイノベーション研究院  エネルギー分野 新垣チーム)

◆参加人数: 26名

開催案内

講演概要

Yasuo Yoshikuni先生をお迎えして、GIR公開セミナーを開催した。Yoshikuni先生は、合成生物学、ゲノム解析を専門とし、微生物を利用した物質生産の応用に向けた多様な研究を展開されている。特に、Nature誌やその姉妹誌、Science誌等の一流ジャーナルへの論文を多数なされており、本講演では、その内容と共に、微生物ホストに依存しない二次代謝産物生産に関わる遺伝子クラスターの組換え技術とそれを利用した物質生産微生物創製への展開について紹介がなされた。冒頭では、米DOEのDepartment of Energy Joint Genome Instituteの取り組みについて、紹介があった。ゲノム解析支援ツールの提供を行っていることに加え、ゲノム合成サービスを提供しており、研究者のみならず、学生でも応募可能であることが紹介された。続いて、あらゆる微生物の有用物質生産ホストとして可能性を、具体的な研究例に基づいて紹介がなされた。一般的な大腸菌を用いたエタノール生産では、菌株によっても組換えの成否や生産能が異なるとの話があった。酵母を用いた系では、投入した糖類の約83%のエタノール生産を達成したことが報告された。持続可能な物質生産の実現に向けては、今後積極的な合成生物の利用が必要となるであろうことが述べられた。現在の合成生物創製における課題についても、ご紹介いただいた。また、多様なゲノム解析支援ツールを利用した遺伝子デザインや代謝予測の具体例は、微生物の応用研究を行う聴衆にとって大変参考になった。
公演終了後には聴衆からの質問が多数あり、教員だけではなく多くの学生に刺激を与える非常に有意義なセミナーであった。

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