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2019.10.22
講演者 Dr. Antti Tolli (Associate Professor, Centre for Wireless Communications, University of Oulu, Finland)
◆日時:2019年10月15日(火)
◆会場:東京農工大学 小金井キャンパス 13号館 4階 講義室L1341
◆言語:英語
◆開催担当者:梅林 健太 準教授 (グローバルイノベーション研究院 ライフサイエンス分野 梅林チーム)
◆参加人数: 50名
◆開催案内
講演概要
Antti Tolli先生をお迎えして、GIR公開セミナーを開催した。参加者は、農工大だけでなく近隣の大学や、研究所等に声かけをしたため、様々な方々(総勢50名)が本セミナーに参加した。
Antti Tolli先生は、異分野の学生も多数参加していることを考慮して、近年の無線通信の動向である5Gの話から、本発表の要素技術である複数アンテナによるアンテナの信号処理から、キャッシング、それからCoded キャッシングの基本的なコンセプトと具体的な処理等を分かりやすい例を用いて説明を行った。特に、複数アンテナの信号処理を高い周波数帯(ミリ波)で行う場合は、ビームフォーミングによる相互干渉除去とアレーゲインによる高品質な通信の実現が鍵となる。そのための適切なビームフォーミングの紹介をした。また、各デバイスのキャッシングに溜まっているキャッシュデータを活用したCoded キャッシングのコンセプトとアイデアを簡単な例をもちいて紹介されていた。特に、ユーザのキャッシングデータの情報が多様な場合に、Coded キャッシングによるゲインが増強されることが確認された。
一見すると、複数アンテナの信号処理によるビームフォーミングとCoded キャッシング自体は、かなりかけ離れた技術に見えるが、ビームフォーミングにおけるストリーム(通信フロー)の品質を考慮したリソース制御(電力、周波数帯)を工夫することで、互いに補完した形で高品質、高速伝送を実現することが示された。
本セミナーでは、セミナーの途中でも聴衆から様々な角度からの質問が行われ、Antti先生からは丁寧に、ホワイトボード等を駆使して回答がされた。そのため、想定時間を越えたが、セミナー後も聴衆から先生の下へ直接様々な質問、議論を行い、非常に有意義なセミナーとなった。
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