メニュー

イベント報告

【2019.06.19 GIR公開セミナー報告】“The science of smell” “Synthetic Cell Biology: Total synthesis of cell function and its biomedical applications”

2019.7.5

講演者:

Dr. Hiroaki Matsunami (Professor, Duke University, School of Medicine, U.S.A.) – “The science of smell”

Dr. Takanari Inoue (Professor, Johns Hopkins University, U.S.A.) – “Synthetic Cell Biology: Total synthesis of cell function and its biomedical applications”

◆日時:2019年6月19日(水)

◆会場:東京農工大学 小金井キャンパス 13号館 4階 L134A教室

◆言語:英語

◆開催担当者:

養王田正文 教授(グローバルイノベーション研究院  ライフサイエンス分野グループ)

篠原恭介 准教授(グローバルイノベーション研究院  ライフサイエンス分野  篠原チーム)

◆参加人数: 11名

開催案内

講演概要

本セミナーでは松波宏明博士と井上尊生博士に最新のデータを論文未発表な内容も含めてお話しいただいた。
松波博士は哺乳類の匂い感知機構をマウス遺伝学やタンパク質構造解析の手法を用いて研究されている。学部生もセミナーに参加する事が事前にお知らせしていたため、前半は匂い感知の基本的な仕組を丁寧に詳しくお話いただいた。匂い受容体の分子実体が7回膜貫通型のGPCRである事、匂い物質は複数のGPCRによって感知されている事、またGPCR内のアミノ酸変異によって特定の匂い物質に対する感受能力の有無につながる事を会場で行った簡単な匂い実験を通じて紹介いただいた。後半は最新のデータ、特に匂い受容体の細胞膜表面への局在がどのようにしてコントロールされているのかを培養細胞を用いた実験と匂い受容体の構造の分子動力学シミュレーションを通じて明らかにする試みを紹介いただいた。RTP (Receptor Transporting Protein)と呼ばれシャペロンを介して膜表面へ輸送される原理と匂い受容体の構造安定性がRTPに依存するか否かを決めるという話題が提供された。
井上博士のセミナーでは、移動し細菌を捕捉・貪食する免疫細胞に対して遺伝学的に作製したプローブを負荷し特定のガン細胞や細菌を効率良く捕捉するよう操作した免疫細胞の作製・開発の話題提供があった。ガンや免疫に興味のある学生が会場にいたため、大変刺激的な内容であった。

このページの上部へ